読了・光の指で触れよ
アユミはナイフを置いて、フォークを持った林太郎の手を握った。
会話が止まった。
え?どうしたの?という林太郎の顔。
「日本に帰るわ。あなたの畑、一緒にやる。
もう、ここで号泣。そのあと20ページほどエピローグあるのだけれど、実質的に物語はここで終わり。
いい話だった。文学って、こんなにわかりやすくて面白いものなのね。エンタメよりずっといいじゃん、と思ったのだった。
高橋源一郎が書く。
よく、「おもしろいものが読みたい」とかいう人がいるでしょう?なにいってるんでしょう。「おもしろいもの」はどこにだってあるのだ。起きている時間はずっと読むものを探しているわたしが保証しよう。
本当にそうだ。